AGA治療を検討するときに最後まで残る不安が「副作用」です。
ネット上には「EDになる」「うつになる」といった情報が並びますが、その多くは発生頻度の数字が抜け落ちたまま語られています。頻度がわからなければ、そのリスクを受け入れられるかどうかを自分で判断できません。
この記事では、AGA治療薬の副作用を添付文書・医薬品インタビューフォーム・日本皮膚科学会のガイドラインに書かれている数字だけで整理します。
そのうえで、副作用が出たときの対処法、健康診断や献血への影響、家族が薬に触れてはいけない理由まで、実際に治療を始める前に知っておくべきことをまとめました。

佐藤 文仁
(東京植毛美容外科 院長)
2018年3月 琉球大学医学部卒業
2018年4月 日高病院
2020年4月 アスク井上クリニック
2022年4月 YGメディカルクリニック
2023年11月 東京植毛美容外科 開院
※地域性に依存しないAGA治療の医学的内容について監修

記事を書いた人:東京植毛美容外科メディア編集部
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結論|AGA治療薬の副作用は「頻度は低いが、薬によって差がある」

国内の臨床試験で報告されている副作用の発現率は、薬剤によって4.0%から16.7%まで開きがあります。
「AGA治療薬の副作用」とまとめた数字は存在しません。
| 薬剤 | 国内臨床試験での副作用発現率 | 添付文書に記載された主な症状と頻度 |
|---|---|---|
| フィナステリド (プロペシア) | 4.0% (276例中11例・承認時集計) | リビドー減退 1〜5%未満/勃起機能不全 1%未満/射精障害 1%未満/AST・ALT上昇 1〜5%未満 |
| デュタステリド (ザガーロ) | 16.7% (120例中20例) | 勃起不全・リビドー減退・脱毛症(主に体毛脱落)・倦怠感 いずれも1%以上/乳房障害・抑うつ気分 1%未満 |
| ミノキシジル外用 | - (一般用医薬品のため試験区分が異なる) | 頭皮の発疹・発赤・かゆみ・かぶれ・ふけ/頭痛・めまい/胸の痛み・心拍が速くなる |
| ミノキシジル内服 (いわゆるミノタブ) | 国内未承認のため国内データなし | 胸痛・心拍数増加・動悸・息切れ・呼吸困難・うっ血性心不全・むくみ・体重増加・全身の多毛症 |
この表から読み取れることは3つです。
- フィナステリドとデュタステリドでは発現率が4倍違う。同じ「抜け毛を抑える薬」でもリスクは同じではありません。
- 性機能に関する副作用の個別頻度は、いずれも数%以下。フィナステリドの勃起機能不全は1%未満と記載されています。
- ミノキシジル内服だけ、性質がまったく違う。国内では承認されておらず、日本皮膚科学会は推奨度D(行うべきではない)としています。
プロペシアの国内第II/III相試験では、薬を飲んでいないプラセボ群でも2.2%に副作用が報告されています(1mg群は6.5%)。つまり報告された症状のすべてが薬のせいとは限りません。
加齢やストレスによる変化を、服薬開始と同時に意識するようになった結果ということもあります。一方で、製造販売後の使用成績調査(943症例)での副作用発現症例率は0.53%でした。臨床試験と実地診療でも数字は変わります。
薄毛治療で起こりうる副作用の全体像

個別の薬の話に入る前に、そもそもなぜ副作用が起こるのか、どういう人に出やすいのかを押さえておきます。ここを理解しておくと、後から出てくる数字の意味がつかみやすくなります。
AGA治療薬に副作用がある理由
AGA治療で使われる薬は、大きく2系統に分かれます。フィナステリドとデュタステリドは、男性ホルモンのテストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変える5α還元酵素を阻害する薬です。DHTは毛包を小さくして抜け毛を進めますが、同時に男性の体の別の働きにも関わっています。そのため、DHTを抑えることが性機能に関する症状として現れることがあります。
もう一方のミノキシジルは血管を広げて血流を増やす薬です。もともと高血圧の治療薬として開発された経緯があり、発毛はその過程で見つかった作用でした。血管に働く薬なので、副作用も動悸・むくみ・血圧の変化といった循環器系に寄ります。
つまり2系統の薬は、効き方が違うぶん副作用の出方もまったく違います。「AGA治療薬の副作用」とまとめて考えるのではなく、自分が飲む薬がどちらなのかで切り分けて考えるのが正しい読み方です。
副作用が出やすい人・出にくい人の違い
副作用は全員に起こるものではありません。体質・服用量・併用薬・医師の管理体制によって、出やすさに差が生まれます。
| 要因 | 出やすい傾向 | 出にくい傾向 |
|---|---|---|
| 肝機能 | 肝機能の数値に問題がある/健診で指摘されたことがある | 健診で肝機能に指摘がない |
| 服用量 | 自己判断で増量/海外製の高用量薬を使用 | 承認用量を守って服用 |
| 併用薬 | 持病の薬やサプリを申告していない | 併用薬をすべて申告し確認済み |
| 管理体制 | 個人輸入などで相談先がない | 医師の診察・血液検査を受けながら継続 |
とくに肝機能は重要です。フィナステリドもデュタステリドも重大な副作用として「肝機能障害」が添付文書に記載されており、デュタステリドでは重度の肝機能障害のある患者は禁忌とされています。健診で肝機能を指摘されたことがある人は、必ず申告してください。
代表的なAGA治療薬と副作用の種類

ここからは薬ごとに、添付文書に書かれている内容を確認していきます。
フィナステリド(プロペシア)の副作用
国内第II/III相試験(48週)での副作用発現率は、1mg群で6.5%、0.2mg群で1.5%、プラセボ群で2.2%。
承認時の集計では全体4.0%(276例中11例)でした。個別の症状ではリビドー減退が1.1%(276例中3例)、勃起機能不全が0.7%(276例中2例)と報告されています。
| 頻度区分 | 症状 |
|---|---|
| 1〜5%未満 | リビドー減退/AST上昇・ALT上昇 |
| 1%未満 | 勃起機能不全/射精障害/精液量減少/そう痒症・じん麻疹・発疹 |
| 頻度不明 | 睾丸痛/血精液症 |
| 重大な副作用 | 肝機能障害(頻度不明) |
効果の判定時期についても記載があります。「3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要である」。1〜2ヶ月で判断する薬ではありません。
デュタステリド(ザガーロ)の副作用
デュタステリドは5α還元酵素の1型・2型の両方を阻害するため、2型のみを阻害するフィナステリドより作用が強い薬です。そのぶん国内臨床試験での副作用発現率は16.7%(120例中20例)と、フィナステリドより高くなっています。
| 頻度区分 | 症状 |
|---|---|
| 1%以上 | 勃起不全/リビドー減退/脱毛症(主に体毛脱落)/倦怠感 |
| 1%未満 | 発疹/頭痛/抑うつ気分/乳房障害/腹部不快感 |
| 頻度不明 | 蕁麻疹/アレルギー反応/浮動性めまい/味覚異常 ほか |
| 重大な副作用 | 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明) |
| 禁忌 | 本剤および他の5α還元酵素阻害薬への過敏症/女性/小児等/重度の肝機能障害のある患者 |
注目してほしいのは「脱毛症(主に体毛脱落)」が1%以上の副作用として記載されている点です。髪のために飲む薬が、体毛については抜ける方向に働くことがあります。また「抑うつ気分」も1%未満ながら明記されています。サジェストに「デュタステリド 副作用 うつ」が出てくるのは、根拠のない噂ではなく添付文書に記載があるためです。
ミノキシジル外用薬の副作用
外用ミノキシジルは日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度A(行うよう強く勧める)とされている治療です。頭皮に塗るため全身への影響は内服より小さいものの、添付文書には循環器系の症状も記載されています。
| 部位 | 症状 |
|---|---|
| 皮膚 | 頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ |
| 精神神経系 | 頭痛、気が遠くなる、めまい |
| 循環器 | 胸の痛み、心拍が速くなる |
| 代謝系 | 原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ |
また使用してはいけない人として「女性」「未成年者(20歳未満)」が明記されています。高血圧・低血圧の人、心臓または腎臓に障害のある人、むくみのある人、甲状腺機能障害のある人は、使用前に医師・薬剤師へ相談が必要です。効果判定は「少なくとも4ヵ月間、毎日使用」、使用をやめた場合は「徐々に元に戻ります」と記載されています。
ミノキシジル内服薬(ミノタブ)は国内未承認
- 国内未承認です。ミノキシジルの内服薬は、日本国内で男性型脱毛症の治療薬として承認されていません。
- 入手経路。国内で処方される場合、医師の判断による海外からの個人輸入品が用いられます。
- 国内承認医薬品の有無。ミノキシジルには国内で承認された外用薬があります。内服を選ばなくても、承認された選択肢が存在します。
- 重大なリスク。日本皮膚科学会のガイドラインでは、胸痛・心拍数増加・動悸・息切れ・呼吸困難・うっ血性心不全・むくみ・体重増加・全身の多毛症が副作用として挙げられています。
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」は、ミノキシジル内服を推奨度Dとしています。推奨度Dの定義は「無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスがある」、そして本文には「ミノキシジルの内服療法は、利益と危険性が十分に検証されていないため、男性型脱毛症・女性型脱毛症ともに行わないよう強く勧められる」と書かれています。
| 治療法 | 推奨度 |
|---|---|
| ミノキシジル外用 | A(行うよう強く勧める) |
| フィナステリド内服 | A(行うよう強く勧める) |
| デュタステリド内服 | A(行うよう強く勧める) |
| ミノキシジル内服 | D(行うべきではない) |
同じ「ミノキシジル」でも、外用は推奨度A、内服は推奨度Dです。広告や口コミで「ミノタブは効く」と目にすることがありますが、学会の評価はここまで明確に分かれています。内服を提案された場合は、なぜ承認された外用ではなく未承認の内服なのかを必ず確認してください。
初期脱毛は副作用なのか

治療開始から1ヶ月前後で抜け毛が増える「初期脱毛」は、最も相談の多い現象です。これは多くの場合、休止期に入っていた古い毛が、新しい毛に押し出されて抜ける過程で起こります。薬が毛周期に作用し始めたことで生じる一時的な変化であり、脱毛が進行しているわけではありません。
ただし「副作用ではない」と言い切るのも正確ではありません。デュタステリドの添付文書には「脱毛症(主に体毛脱落)」が1%以上の副作用として記載されています。抜け毛の増加が一時的な毛周期の移行によるものか、それ以外の要因かは、経過と時期で判断する必要があります。
| 見方 | 一時的な毛周期の移行として説明がつく | 医師に相談したほうがよい |
|---|---|---|
| 時期 | 開始から2週間〜2ヶ月ごろ | 3ヶ月を過ぎても増え続ける |
| 範囲 | もともと薄くなっていた部位が中心 | 今まで問題のなかった部位まで広がる |
| 経過 | 1〜2ヶ月で落ち着いてくる | 落ち着く気配がない |
| ほかの症状 | 体調の変化はない | 倦怠感・体毛の脱落などを伴う |
効果の判定に必要な期間は、フィナステリドで通常6ヶ月、ミノキシジル外用で少なくとも4ヶ月と添付文書に記載があります。初期脱毛を理由にこの期間より前にやめてしまうと、効果があったかどうかの判断そのものができません。
健康診断・献血・妊活への影響

体調の変化としては現れないものの、事前に知らないと困る影響があります。ここはネット記事でも抜け落ちやすい部分です。
PSA検査の数値が下がる(前立腺がん検診への影響)
5α還元酵素阻害薬は、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA値を低下させます。添付文書にはそれぞれ次のように記載されています。
- フィナステリド:「本剤投与中の男性型脱毛症患者に対し前立腺癌診断の目的で血清PSA濃度を測定する場合は、2倍した値を目安として評価すること」
- デュタステリド:「本剤投与中のPSA値を評価する際には、測定値を2倍した値を目安として基準値と比較すること」/「PSA値は、本剤投与中止後6ヵ月以内に本剤投与開始前の値に戻る」
つまり服用を申告しないまま人間ドックや健診でPSA検査を受けると、実際より低い数値が出て、異常が見逃される可能性があります。PSA検査を受ける年代でAGA治療を続ける場合は、検査時に服用中であることを必ず伝えてください。これは副作用そのものではありませんが、健康上の不利益に直結する情報です。
服用中は献血ができない
5α還元酵素阻害薬は胎児に影響する可能性があるため、服用者の血液が妊婦に輸血されることを避ける目的で、献血が制限されています。日本赤十字社(血液センター)の服薬基準では次のとおりです。
| 薬剤 | 献血の可否 |
|---|---|
| フィナステリド(プロペシア、プロスカー等) | 服用中は不可/服薬中止後1ヶ月は献血不可 |
| デュタステリド(ザガーロ、アボルブ等) | 服用中は不可/服薬中止後6ヶ月は献血不可 |
デュタステリドは体内に長く留まるため、中止後の待機期間もフィナステリドの6倍です。定期的に献血をしている人は、薬を選ぶ段階で知っておいたほうがよい違いです。
妊活中・パートナーが妊娠中の場合
フィナステリドの添付文書には、精液量減少(1%未満)の記載があります。ただし服用者本人の妊よう性(生殖能力)について、添付文書は明確な結論を示していません。妊活中で不安がある場合は、自己判断で中止したり継続したりせず、泌尿器科や不妊治療の主治医と相談したうえで方針を決めてください。
なお、パートナーが妊娠している・妊娠の可能性がある場合に問題になるのは、本人の服用よりも「薬そのものへの接触」です。この点は次の項目で扱います。
女性・子どもが薬に触れてはいけない理由

AGA治療薬の注意点で最も見落とされやすく、かつ最も重いのがここです。家族の健康に関わる話なので、同居している人がいる場合は必ず読んでください。
- フィナステリド:「本剤が粉砕・破損した場合、妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳中の女性は取扱わないこと」
- デュタステリド:「女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れないこと」/禁忌に「女性」「小児等」を明記
- ミノキシジル外用:使用してはいけない人に「女性」「未成年者(20歳未満)」を明記
通常のコーティングされた錠剤に触れるだけで問題になるわけではありません。リスクになるのは割れた錠剤、粉砕した錠剤、カプセルから漏れた中身です。ピルケースで割れる、子どもが噛む、といった状況を避ける必要があります。子どもの手が届かない場所に、元の包装のまま保管してください。家族と共用の薬箱に裸で入れておくのは避けたほうが安全です。
副作用が出た場合の正しい対処法

気になる症状が出たとき、その場で治療をやめる必要があるとは限りません。ただし自己判断で動くと、状況を悪くすることがあります。
自己判断で中断・増量してはいけない理由
よくあるNG行動は次の3つです。
- 急にやめる:ミノキシジル外用の添付文書には「使用を中止すると徐々に元に戻ります」と記載があります。抜け毛が再び進みます。
- 効果を求めて量を増やす:承認用量を超えた服用は、効果よりも副作用の頻度を押し上げます。
- 海外製・高用量の薬に切り替える:成分量も品質も確認できず、相談先も失われます。
違和感を覚えた時点で、まず処方した医師に伝える。これが最も安全で、結果的に治療を続けられる可能性も高くなります。
用量調整・薬剤変更で改善するケース
副作用が出たからといって、治療そのものを諦める必要はありません。医師の管理下では次のような調整が選択肢になります。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 用量調整 | 承認された用量の範囲内で、体への負担が小さい量に変更する |
| 服用頻度の調整 | 毎日から隔日などに変更する |
| 薬剤変更 | デュタステリドからフィナステリドへ変更する(発現率は16.7%と4.0%) |
| 投与方法の変更 | 内服から外用へ切り替える |
とくにデュタステリドからフィナステリドへの変更は、添付文書の数字の上でも発現率が大きく下がる方向の選択です。効果は弱まる可能性がありますが、やめてしまうよりは継続できます。
すぐに医師へ相談すべき症状の目安
| 症状 | 考えられる背景 |
|---|---|
| 強い動悸・胸の痛み・息切れ | ミノキシジルによる循環器への影響。添付文書でも直ちに中止して相談すべき症状とされています |
| 原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ | 同上。体液が貯留している可能性があります |
| 強い倦怠感、白目や皮膚が黄色い、尿が濃い | 肝機能障害・黄疸のサイン。両剤とも重大な副作用として記載があります |
| 気分の落ち込みが続く | デュタステリドでは抑うつ気分が1%未満の副作用として記載されています |
| 乳房のしこり・痛み・腫れ | 乳房障害。デュタステリドで1%未満の記載があります |
「様子を見る」で済ませてよい症状と、その日のうちに連絡すべき症状は違います。上の表にあるものは後者です。
個人輸入・海外通販で薬を買うリスク

価格を理由に個人輸入を検討する人がいますが、副作用という観点では最も条件が悪くなる買い方です。
- 成分量と品質が確認できない。表示どおりの成分が入っている保証がありません。
- 血液検査による肝機能の確認ができない。両剤とも重大な副作用は肝機能障害です。
- 症状が出たときの相談先がない。用量調整も薬剤変更も自分では判断できません。
- 健康被害の救済制度の対象外。個人輸入した医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。
最後の点は特に重要です。医療機関で処方された薬であれば救済制度の対象になり得ますが、個人輸入では自己責任になります。月々の差額と引き換えに失うものとして、見合うかどうかを考えてください。
副作用が不安な人に向けた、薄毛治療の安全な始め方

副作用が怖くて始められない、という状態が一番もったいない結果になります。AGAは進行するため、迷っている間も薄毛は進みます。リスクを抑えて始める手順を整理します。
最初は「承認薬・単剤」から始める
いきなり複数の薬を併用する必要はありません。推奨度Aの承認薬を1種類からというのが、副作用の切り分けという点でも合理的です。複数を同時に始めると、症状が出たときにどの薬によるものか判断できません。
- 抜け毛を抑えたい → フィナステリド(発現率4.0%、推奨度A)から
- 内服に抵抗がある → ミノキシジル外用(推奨度A)から
- 効果を優先したい → デュタステリド(推奨度A)。ただし発現率は16.7%と高くなります
初診時に必ず伝えるべきこと
| 伝える内容 | 理由 |
|---|---|
| 健診で肝機能を指摘されたことがあるか | 両剤とも重大な副作用が肝機能障害。デュタステリドは重度の肝機能障害が禁忌 |
| 服用中の薬・サプリをすべて | 相互作用の確認のため |
| 血圧、心臓・腎臓の持病、むくみやすさ | ミノキシジルを使う場合に相談が必要な条件 |
| PSA検査を受ける予定があるか | 測定値が実際より低く出るため |
| 定期的に献血しているか | 服用中は献血できず、中止後も待機期間がある |
| 妊活中か、同居家族に妊婦・子どもがいるか | 薬への接触に関する注意が必要 |
オンライン診療でも医師の管理は受けられる
医師が処方し、症状が出たときに相談でき、救済制度の対象にもなります。ただしオンラインのみの場合は血液検査が受けにくいため、肝機能に不安がある人や、長期で続ける人は、対面での検査を組み合わせられる体制かどうかを確認してください。

よくある質問(FAQ)

まとめ|数字で見れば、判断できる

AGA治療薬の副作用は、ゼロではありません。しかし添付文書の数字を見れば、フィナステリドの性機能に関する副作用は1%前後、全体でも4.0%であり、「飲んだらEDになる」という語られ方とは距離があります。一方でデュタステリドは16.7%と4倍あり、薬による差は無視できません。
- 副作用の頻度は薬ごとに違う。まとめて考えない
- 症状として出ない影響もある。PSA検査と献血は事前に知っておく
- 家族がいる場合、割れた錠剤・漏れたカプセルへの接触に注意する
- ミノキシジル内服は国内未承認・推奨度D。外用の推奨度Aとは別物
- 症状が出てもやめる前に相談。用量調整や薬剤変更で続けられることがある
不安なまま放置するより、数字を把握したうえで医師と相談しながら始めるほうが、結果的にリスクは小さくなります。どのクリニックで始めるかを検討している場合は、血液検査を受けられるか、症状が出たときに用量調整や薬剤変更に応じてもらえるかを基準に比べてみてください。

本記事の参考文献・出典
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」(PDF)
- プロペシア錠0.2mg/1mg 医薬品インタビューフォーム(PDF)
- 医薬品医療機器総合機構(PMDA)デュタステリド(男性型脱毛症治療薬)添付文書(PDF)
- 医薬品医療機器総合機構(PMDA)ミノキシジル外用薬(一般用医薬品)添付文書(PDF)
- 日本赤十字社 血液センター「服薬と献血について」
※本記事は各医薬品の添付文書・医薬品インタビューフォーム、日本皮膚科学会診療ガイドライン、日本赤十字社の公開情報に基づく一般的な情報提供を目的としています。
※記載した発現率は特定の臨床試験・調査における数値であり、個々の患者に同じ確率で副作用が起こることを示すものではありません。
※実際の診断・処方・用量の判断は、必ず医師の診察を受けてください。自己判断での服用開始・中止・増減は行わないでください。
※AGA治療は公的医療保険の適用外(自由診療)です。効果には個人差があります。

