「AGAの薬って何種類あるの?」
「フィナステリドとデュタステリドはどっちがいい?」
「ミノキシジルは飲むのと塗るのでどう違う?」
——薄毛治療の薬は名前が似ていて、違いがわかりにくいですよね。
結論から言うと、AGA治療薬は進行を止める薬(フィナステリド・デュタステリド)と、発毛を促す薬(ミノキシジル)の2系統に分けて考えると迷いません。
この記事では、ガイドラインの推奨度つきでAGA治療薬を一覧にし、薬ごとの効果・副作用・費用の違い、市販薬や育毛剤との違い、目的別の選び方までまとめました。

佐藤 文仁
(東京植毛美容外科 院長)
2018年3月 琉球大学医学部卒業
2018年4月 日高病院
2020年4月 アスク井上クリニック
2022年4月 YGメディカルクリニック
2023年11月 東京植毛美容外科 開院
※地域性に依存しないAGA治療の医学的内容について監修

記事を書いた人:東京植毛美容外科メディア編集部
私たちは、AGA・FAGA・薄毛・抜け毛に悩む方が安心して治療先を選べるよう、中立・公正な立場で情報発信を行っています。厚生労働省「医療広告ガイドライン」および消費者庁「景品表示法」を遵守し、日本皮膚科学会・日本形成外科学会・日本美容外科学会(JSAS)・e-Gov法令検索(医療法)などの公的情報や各クリニック公式サイトを確認のうえ制作。料金は、国税庁が定める総額表示義務に基づきすべて税込で表示しています。
結論:AGA治療薬は「止める薬」と「生やす薬」の2系統

| 役割 | 主な成分 | どう効く? |
|---|---|---|
| 進行を止める(守り) | フィナステリド、デュタステリド | 薄毛の原因となる男性ホルモン(DHT)がつくられるのを抑え、抜け毛を減らす |
| 発毛を促す(攻め) | ミノキシジル | 頭皮の血流や毛母細胞に働きかけ、髪を太く長く育てる |
AGAは「抜ける力」が強くなる脱毛症です。発毛を促す薬だけを使っても、原因を止めなければ抜け毛は続きます。そのため、まず進行を止める薬を基本にし、必要に応じて発毛を促す薬を足すのが一般的な考え方です。
AGA治療薬の一覧(ガイドラインの推奨度つき)

日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」では、男性のAGAに対する主な治療を次のように評価しています。
| 治療 | 国内承認 | 推奨度(男性) |
|---|---|---|
| フィナステリド内服(先発:プロペシア) | 承認あり | A:行うよう強く勧める |
| デュタステリド内服(先発:ザガーロ) | 承認あり | A:行うよう強く勧める |
| ミノキシジル外用(市販:リアップなど) | 承認あり | A:行うよう強く勧める |
| ミノキシジル内服 | AGA治療薬としては未承認 | D:行うべきではない |
| 自毛植毛 | — | B:行うよう勧める |
| 低出力レーザー・LED照射 | — | B:行うよう勧める |
※推奨度はガイドライン(2017年版)の記載にもとづきます。ミノキシジル内服薬は、安全性の観点から推奨されていませんが、医師の判断と説明のもとで処方するクリニックもあります。
進行を止める薬:フィナステリドとデュタステリド

| フィナステリド | デュタステリド | |
|---|---|---|
| 先発薬 | プロペシア | ザガーロ |
| 働き | 5α還元酵素のⅡ型を阻害 | 5α還元酵素のⅠ型・Ⅱ型の両方を阻害 |
| 特徴 | 使われてきた歴史が長く、ジェネリックが豊富で安い | DHTを抑える力がより強いとされる |
| 費用の目安(ジェネリック) | 月2,000〜4,000円 | 月4,000〜8,000円 |
| 主な副作用 | 性欲減退・勃起機能の低下など(頻度は低い) | 性欲減退・勃起不全など(フィナステリドよりやや多い) |
迷ったときの選び方
- 初めての治療・費用を抑えたい → フィナステリドから始めるのが一般的
- フィナステリドで効果が不十分だった → 医師と相談してデュタステリドへの切り替えを検討
- どちらも、効果の判定には6か月程度の継続が必要
どちらも女性(特に妊娠中・妊娠の可能性がある人)は、割れた錠剤やカプセルの中身に触れないよう注意が必要です。また、服用中は献血ができない期間があります。
発毛を促す薬:ミノキシジル(外用・内服)

| 外用薬(塗り薬) | 内服薬(タブレット) | |
|---|---|---|
| 国内承認 | あり(市販薬もある) | AGA治療薬としては未承認 |
| ガイドライン推奨度 | A | D |
| 特徴 | 頭皮に直接塗る。副作用は塗った部分に出やすい | 全身に作用するため発毛効果を期待されることがあるが、副作用も全身に出やすい |
| 主な副作用 | かゆみ・かぶれ・頭皮の赤み | 動悸・むくみ・体重増加・全身の多毛など |
| 費用の目安 | 月4,000〜13,000円 | 月3,000〜10,000円 |
ミノキシジル内服薬を処方されるときは、国内で未承認の薬であること、副作用のリスク、医薬品副作用被害救済制度の対象外になることについて説明を受け、納得してから使いましょう。心臓や血圧の病気がある人は、必ず医師に伝えてください。
市販薬・育毛剤との違い

| 種類 | 分類 | AGAへの効果 |
|---|---|---|
| 処方薬(フィナステリド・デュタステリド) | 医療用医薬品 | 進行を止める効果が認められている |
| 市販の発毛剤(ミノキシジル外用) | 第1類医薬品 | 発毛効果が認められている(薬剤師の説明が必要) |
| 育毛剤・育毛トニック | 医薬部外品・化粧品 | 頭皮環境を整えるのが目的。AGAの進行を止める効果は期待できない |
ドラッグストアで買える「発毛剤」はミノキシジル外用薬ですが、進行を止める薬(フィナステリド・デュタステリド)は医師の処方が必要です。育毛剤だけでAGAを止めることはできません。
副作用の目安と不安なときの考え方

AGA治療薬の副作用は、どれも起こる人の割合は高くありません。ただし、薬によって出やすい症状が違います。
| 薬 | 主な副作用 | 気をつけたい人 |
|---|---|---|
| フィナステリド | 性欲減退、勃起機能の低下、肝機能の数値の変化 | 肝臓の病気がある人 |
| デュタステリド | 勃起不全、性欲減退、射精障害 | 肝臓の病気がある人 |
| ミノキシジル外用 | かゆみ、かぶれ、頭皮の赤み | 頭皮に湿疹・傷がある人 |
| ミノキシジル内服 | 動悸、むくみ、体重増加、多毛 | 心臓・血圧の病気がある人 |
どの副作用が何%くらいの頻度で起こるのか、添付文書の数字で知りたい人は「AGA治療の副作用は?発生頻度を数値で解説」をご覧ください。
あなたはどの薬から始めるべき?

| あなたの状態・目的 | 始め方の例 |
|---|---|
| 抜け毛が増えてきた・まだ地肌は目立たない | フィナステリド(またはデュタステリド)1種類 |
| 生え際・頭頂部の地肌が目立ってきた | 進行を止める薬+ミノキシジル外用 |
| 薬の副作用がとにかく心配 | ミノキシジル外用から、または低用量から医師と相談 |
| できるだけ早く増やしたい | 医師と相談のうえ、内服・外用の併用や注入治療を検討 |
自分で判断して薬を選ぶのではなく、頭皮の状態を医師に見てもらったうえで決めるのが安全です。費用は「AGA治療の費用相場」で確認できます。
AGA治療薬はどこで処方してもらう?

| 皮膚科・AGAクリニック(対面) | オンライン診療 | |
|---|---|---|
| 診察 | 頭皮を直接確認 | 写真・ビデオ通話で確認 |
| 薬の受け取り | 院内で受け取り | 自宅に配送 |
| 費用 | 先発薬中心だと高め。AGAクリニックはジェネリックも多い | ジェネリック中心で、月2,000円台からのところも |
| 向いている人 | 初めてで不安な人 | 通院する時間がない人 |
海外通販や個人輸入の薬は、成分量や品質が保証されず、偽物が混じっていることもあります。副作用が出ても公的な救済制度の対象にならないため、必ず医師の処方を受けましょう。くわしくは「デュタステリドの通販は安全?」で解説しています。
通院せずに医師の処方を受けたい人は、オンライン診療が手軽です。
AGA治療薬に関するよくある質問

まとめ:「止める薬」を基本に、必要なら「生やす薬」を足す

- AGA治療薬は進行を止める薬(フィナステリド・デュタステリド)と発毛を促す薬(ミノキシジル)の2系統
- ガイドラインで推奨度Aは、フィナステリド内服・デュタステリド内服・ミノキシジル外用
- ミノキシジル内服は国内未承認。使う場合は医師からリスクの説明を受ける
- 育毛剤ではAGAは止められない。個人輸入は避けて医師の処方を
どの薬が合うかは、進行度・体質・予算で変わります。まずは医師の診察で頭皮の状態を確認してから、無理なく続けられる薬を選びましょう。



